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会長: 有馬 朗人  
    (財団法人日本科学技術振興財団会長、武蔵学園長)
      

 


 この度日ロ交流協会の会長に着任いたしました有馬朗人(ありま・あきと)です。 どうぞよろしくお願いいたします。
 昨年のことですが、元会長の伏見康治先生から、この協会の手伝いをして欲しいという お話がありました。理論物理学の大先輩であり、日頃尊敬いたしております伏見先生よ りの御依頼でありますのでお引き受けさせていただきました。と言っても10年も前でし ょうか、伏見先生がロシア研究者のための研究費の募金に御努力になっているときお手 伝いしたこと、理化学研究所の理事長として日露科学技術協力、特に原子核研究者の交 流に努力したことぐらいで、特に極だって日ロ交流協会にお役に立った人間ではありま せんので、果たして会長役が勤まるかどうか心配をしております。皆様のお力添えをよ ろしく御願いたす次第です。
 ロシアの物理学や化学など基礎科学の研究は伝統的に極めて水準の高いものであり、 周期律表のメンデレーフやノーベル賞受賞者のランダウ、カピッツア等々を輩出した国 です。私の専門の原子核理論の研究者にも傑出した人物が多くおります。そのような国 ですので私個人といたしましても、ロシアの原子核物理学者との研究上の交流はかなり 積極的に行ってきました。優れた研究者の多くと親しい友人としてつき合ってきました が、MigdalやSorovievなど何人もの人たちが亡くなってしまったことを残念に思います。  ロシアは基礎科学だけでなく技術も優れており、人工衛星特に有人宇宙衛星では、ア メリカと1,2を争っていますし、高速中性子炉や融合核反応についての技術は世界で最 も優れており、我々は多くのことをロシアより学ばねばなりません。  言うまでもなくロシア文学は、小説のトルストイ、ドストエフスキー、チェーホフ等々、 詩のマヤコフスキ等々、優れた文人は数限りなくいます。音楽ももう名前を挙げるまで もないことでしょう。
 日本とロシアが科学や技術そして文化で大いに交流し、協力していくことは、両国のみ でなく、世界の平和のため人類の福祉のために役立つことは明らかです。日ロ交流協会が このために活躍できればこれに勝る喜びはありません。



日本学士院賞
 文化功労賞
旭日大綬賞
レジヨン・ドヌール勲章 他
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